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特養はなぜ川の近くに? 背景に危険エリアに建設せざるを得ない事情

11/15/2020 …… symptoms / signs

特養はなぜ川の近くに? 背景に危険エリアに建設せざるを得ない事情

『毎日新聞』Web版:山本佳孝・中村隆
毎日新聞社の調査で、全国の特別養護老人ホームの3割が、川の浸水域など危険な場所に立地すると分かった。背景には、広大な土地を安価で求めなければならない経済的な事情や、迷惑施設として扱われ、住民の反対運動に遇うケースもみられる。洪水のたびに特養が被災する報道が流れることには、理由があったのである。


【所感】この国では、社会のためになくてはならない施設が、日常から排除されることが多い。障がい者に関する支援施設、火葬場なども同様だろう。「和を以て貴しと為す」などと喧伝していながら、老いや死を連想させるものから目を背け、異質なものを排除しようとする。日常性バイアスや同調圧力の強さ、他者の苦しみへの共感の希薄さ。この国の生きにくさは、すべて同じところに繋がっているようだ。(北條)

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