12/25/2020 …… symptoms / signs
5図書館、警察に情報提供
札幌弁護士会、利用者の「人権侵害」と指摘
〔『北海道新聞』電子版:中秋良太〕
札幌弁護士会は、道央圏にある5図書館が、警察の任意の照会に対し利用者の情報を提供していたことを明らかにし、図書の閲覧情報は思想・信条の自由を保障した憲法によって守られるべきであり、警察の照会に安易に応じないよう求める意見書を、全国の図書館へ向けて発表した。
【所感】中国の微信の話題にも通じる内容である。人権とは先人たちが苦闘の末に獲得した権利であり、われわれはそれを未来へむけて保持・発展させてゆく責任があるが、そうした意識が極めて薄い列島社会では、みながその抑圧を行う統制者側の視点で考え、結果として自分たち、そして未来の人びとの首を締めてしまう結果になる(日本では、正義の警察が周辺に捜査協力を依頼し、犯人を追い詰めてゆく刑事ドラマも多く、また「警察24時」のような、警察側に立ったドキュメンタリーも少なくない。一般の人びとが、こうしたテレビ番組の〈傾向〉に馴致されてしまっている場合もあろう。逆に、例えばNHK『逆転人生』の「逆転裁判!警察のウソを暴け」のような、捜査被害を分かりやすく伝える番組も必要と思われる)。社会運動を「クレクレ族」と冷笑する向きにもいえることだが、悠然と構えているその足もとに墓穴が開いていないよう、細心の注意が必要だろう。(北條)